得意技は鋳込み。毎日「喜び」を鋳込んでます。

工場見学なんかしなくてもこれを見たら鋳込みがわかる

製土会社からプレスされた、瓦大の土の塊を水で溶かして、攪拌機でケチャップ位のトロトロまで、練りこみます。

ここが、ガバ鋳込みと圧力鋳込みの違いになります。

ドロ(溶かした土)を石膏型に流し込みます。
勢いよく流し込むと、泡だらけで、いい製品にならないので、ゆっくり、慎重に流し込みます。

約10分ほどで石膏型のドロをガバッと空けます。ガバ鋳込みの名前の由来はここからなんです。石膏型に着いた厚さ3㎜ほどのドロが製品になります。

そして約30分後、石膏型から取り出します。まだ、柔らかいのでので、取り扱いは、生まれたての赤ちゃんを扱う感じで。
チョッと油断すれば、歪んでしまい、ドロへ再生されます。

ここまでが、鋳込み(ガバ鋳込み)の課程になります。この子たちは、急に乾かさず、ゆっくり乾燥させ仕上げの工程に流れていきます。


要するに、陶器の製法は土の硬さによって、様々なんですね。

小麦粉を想像してみてください。

ガバ鋳込みに使う土は、もんじゃ焼きからお好み焼きくらいのドロドロ。

圧力鋳込みに使う土は、ホットケーキからピザの生地くらいの硬さ。

手動のろくろだと、さぬきうどんの生地かな。

そして、美濃焼の軸ともいえる量産物のローラーマシンでは、お麩くらいの硬さ。

わかっていただけたかしら?


これが鋳込み作業の風景です

朝から晩まで、この動作が繰り返されます

体さえ動きに慣れてしまえば作業中は色々なことを考えます

何か面白いもの作ろう、変わったもの作ろう、次はどうしようナドナド